2008-12-22

世界企業としての品格


今日の発表でトヨタの営業損益が初めて赤字になるとやっていた。去年の同時期の実績から見るととんでもない落ち込み様だが、これも米国発の金融危機による販売不振と急激な円高が原因ということだ。ただし、大企業に対しては常に疑り深い僕から見れば、トヨタのしたたかさが見え隠れして、とても言葉通りにその業績予想を受け取ることができない。なぜなら今日発表の業績予想はあくまでも減少する売上高や為替差損をおそらく相当ネガティブに見積もった上での営業赤字であり、それ以上の減益の可能性もあるとはいえある意味安全パイ、つまりこの際赤字額を上乗せしといた方が得策だと踏んだ上での数字のようにみえるのだ。もちろん営業赤字転落となれば株価も下がるがそれを理由に株主に対しての配当を減らすこともできるし、昨今風当たりが厳しくなって来た非正規雇用者の解雇に対する企業としての道義的責任に於いても、『トヨタ初の赤字!』と大きく報道されれば、それほど業績が悪いのならば仕方がないか・・との同情を勝ち取ることもできる。それに加えもし予想よりも赤字幅を圧縮できたとしたら、『さすがトヨタさん、よくやりました』と再評価を受けるだろう。そう、そうなのだ、いまは社会的情勢としていかに会社が困窮しているかを見せる時なのだ。
考えても見よ、いくら昨年同時期と比べ営業利益がグンと落ちたと言えども、その『昨年同時期』が過去最高の利益をトヨタにもたらしており、じゃあその利益は一体どこに消えたん?と思わざるをえない。そりゃ〜当然温存しとるわさ。そこに国民の目が向けられるようになったから今日のような発表があったと僕は思っている。
そんな会社がつい最近まで世界一などと豪語しておったのだからね、所詮その程度のレベルだよトヨタなんて。

0 件のコメント: