2008-12-04

派遣切り


今晩のニュースを見ていたら非正規雇用者に対する契約の打ち切りや解雇について大きく取り上げ、このままだと今後更に多くの失業者が出て来るだろうと誰が考えても分かることを言っていたが、その中で派遣で働く、働いていた人々に密着したリポートには理解はできるが疑問を感じるところも多々あった。例えば解雇は違法だとする主張などがそうで、契約満了前にも関わらず企業側が業績不振を理由に一方的に解雇するやり方は確かに違法と思うし、法律的にはOKだとしても許されないことなので断固闘うべし!と思う。しかし、契約満了後の更改がなされなかったとして異議を唱えるのは、その気持ちは十分に分かるが致し方がないことだと思う。だって、派遣で働くということはそういう可能性があるということを十分認識しているはずだからだ。かといって『もう要らん』と言われたときの空しさは、そうなると分かっていても言葉では言い表せないくらい辛いものだ。
もう一つ、解雇は無効だと裁判している人もいるらしいが、もし裁判に勝って解雇が取り消しになった(可能性は低いが・・)としても、この時期は会社の業績が不振だから解雇したのであってその人々が裁判に勝って戻って来ても、会社が採算が取れなかったら結局倒産してしまうわけで、なにか的外れな印象を受けてしまう。しかも大抵の場合その攻撃対象は大企業など雇用側で確かに彼らにも大きな責任はあるが、雇用側有利の現行派遣法を制定し運用している政府側には、派遣法改正を求める意見より雇用対策や財政的な支援を求める声ばかりが強く、どうも目先のことだけに捕われている感がしてならない。そりゃ家族を食べさせなければならない人にとっては、目先のことが最重要課題なのでそう主張するのが当然だと思うが、そうでない人までがただ『助けろ、助けろ』騒ぎ立てるのは如何なものか?と、思うのだ。

0 件のコメント: