2008-12-10

同調


先日、知人と話していたら話題が彼の息子さんのことになり、中学の途中から学校に行かず家に引きこもるようになってしまったという。今はちょうど高校生にあたる年齢だそうだが、やはり自宅からあまり出ることはせずゲームをしている時間が長いらしい。引きこもりになった直接の原因はいじめということで学校側にも何度かいじめの有無を確認したそうだが、当然のごとく学校側は『いじめはありません』の一点張りで話にならなかったとのこと。彼曰く、引きこもりの原因はいじめだとは思うがそれ以外にも何かあったかも知れない・・実は息子のことがよく分からない・・と。
この忙しなき現代社会に於いて、いじめ以外にも日々の様々な事象の移ろいの早さについてゆくことができず、それが大きなストレスとなって引きこもりのきっかけをつくっていることも否めないだろう。一度引きこもってしまうとなおさら周りのペースについてゆけず、それが疎外感を生み負の連鎖に陥るのは明白だ。しかし、待てよ?と思う。僕達はこの現代社会に一見平気な顔をしてのさばっているが、それをもって『正常である』と言えるだろうか?むしろこの移ろいの早さについてゆけない方が普通のような気もする。こんなこと仮定しても意味は無いが、もし200年前の世界に現代人が現れたならそのせせこましさに間違いなく異常者として扱われただろう。
そう思うと何が正常で何が異常なのかなんて分かりっこしない。むしろこの現代社会の中で平気な顔をしてやり過ごせる人の方が異常と言えるかも知れんな。

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