2012-05-25

ダウラギリへ


いま登山家の竹内洋岳さんがダウラギリの頂を目指してアタックをかけている。そう、我が友山本君が遭難したあの地点にまさに彼は居て、真っ白に輝く神々の座を捉えようとしているのだ。竹内さんがダウラギリ登頂を果たせたら日本人初となる8000m級の14座完全制覇となる。これは日本の多くの登山家が目指し、そして長年果たせずにいた念願の課題なのだ。
竹内さんは言う『8000mを越える頂を目指すことは、歩いて宇宙に行くようなものだ。すなわち人間では到達できないような過酷な状況に身を置くことで、自分が何かに変わって行くような感じがする・・』と。
いまだに僕は山本君が神々の座を目指した理由が分からない。山本君がそこで見たかったものとは何なのか?知りたいと思うし、知りたいと願うが、今ではそれも叶わない。おそらく理由なんて無いんだろう。その頂を制すること、それが究極の目標でありすべてだったのだと思う。竹内さんが言うように、その頂に立った者だけが感じる何モノかを山本君も追い求めていたのかも知れないね。

とにかく竹内さんが無事14座制覇できることを祈りながら、山本君の住まうダウラギリの勇姿を目に焼き付けようと思う。

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