2011-09-27

悲願


パレスチナが国連への加盟申請を提出し、様々な波紋を広げている。国連への加盟を認められればすなわちパレスチナが国家として世界から認められたことになる。これに対してイスラエルは猛反対し、同じく超金持ちユダヤ人が実質的に支配しているアメリカもこれに同調して、拒否権の発動をちらつかせるなどの卑怯な方法でこれを阻止しようとしている。僕は当然パレスチナを国家として承認することを支持する。
パレスチナの悲劇は欧米列強によってイスラエルが建国された時から始まり、国家を樹立することは彼らの悲願でもあった。今のパレスチナが国家としての体を為しているかと言えばいささか心もとないが、パレスチナの人々がそれを望むならば反対する理由は無い。国家として承認するより和平プログラムを確実に勧めるべきだとの意見もあるが、これは結局欧米など他の利害国による駆け引きであって、イスラエル建国の時と同様にパレスチナの人々の思いとはほど遠い結果にしかならないだろう。ならば国家樹立後にいかなる困難が待ち受けようとも、あくまでも悲願達成を目指すという気持ちは痛いほどよく分かる。それほどまでにパレスチナの人々は追い詰められ、希望を見失っているのだ。

中東各国を始め、ロシア・中国などはパレスチナの国連加盟を支持しているという。そんな状況下でアメリカが拒否権を発動すればアメリカの威信と信用は大きく損なわれるだろう。そうならないための調整が一生懸命されているようだが、ここでもパレスチナの人々は蚊帳の外に置かれ、ただ推移を見守るしか無い。果たして彼らの悲願は成るのであろうか?
成らぬとなった時、落胆した人々は怒りを爆発させ、終わりの無い憎しみの連鎖が再び繰り返されることになるだろう。

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