2011-01-09

内憂外患


アメリカ・アリゾナ州で下院議員が銃撃され重体に陥っている。
銃撃犯はセミオートマチックの銃で乱射し、9歳の子供を含む6人の命が失われた。
妻は朝からこのニュースに衝撃を受けずっと最新情報を追っていたが、そこから分かるのは突発的な銃撃行為ではなく、綿密に練られた計画に基づいての襲撃事件だったということだ。いろいろな政治信条の立場から彼女に恨みを持つ者も多かったろうが、銃撃というあまりにも短絡的で卑劣な行動が先進国であるアメリカで起きた点に皮肉なものを感じてしまう。昨今何をするにも『テロ』と声高に叫ばれ、その警戒対象は常に外に向けられて来たが、それらの意表を突く形で内部テロが実行された。
保守派を代表するティーパーティーの連中はこの事件を機に益々保守色を強め、反対に移民に代表されるグループは保守派に対する不信感を強めるだろう。これまで対外的に敵を作って来たアメリカは、いつしかその内部にまで対立軸を形成し、互いに牽制し合うようになってしまった。その伏線の上に起きたのが今回の事件だ。
このまま対立は続くのだろうか?銃は巷に溢れ、いつ何時命を奪われるか分からない。
それを望んだものアメリカだし、それに怯えるのもアメリカなのだ。

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