2008-08-08

嵐の北京五輪


いま漫然と北京五輪の入場行進を見ている。その中の誰かがもしやチベット国旗を掲げるのでは?と探しているが、今のところは無いようだ。正直この開会式は見ないつもりでいた。とてもそんなお祭り気分になることはできず、あらゆる問題を無視したかたちで行なわれるこの大会の意義を疑いもしている。開会式のイベントを見ていても確かに壮大なスケールではあるが、すべてはキレイごとばかりを全面に打ち出し現実との格差を思うと呆れ果て、やはりこの国はウソと建前だけで成り立っている国なんだな・・と改めて思い知らされた。
中国が本当に彼らの言う『和』の国であるならば、この開会式は素晴らしいものに感じることだろう。しかし、全く平然とキレイごとを並べるその厚顔さは悪意に満ち、すべてのイベントは虚ろで空しいものにしか感じられない。
本来オリンピックは政治的なものから切り離された存在だと言う意見もあるが、僕に言わせればそれは理想であってもそれこそがキレイごとの最たるものなのだ。今までのオリンピックで純粋にスポーツの祭典として行なわれたことがあったか?僕の知る限りでは無い。政治は色濃く五輪に影響し、言わば五輪をコントロールして来た。ならば今回の北京五輪に関してスポーツと政治は別だ、などと言う主張は単なる言い逃れに過ぎない。北京五輪がいかに盛大に行われようとも中国国家には五輪を行なう資格など無かった。彼らが言う『同胞』を大弾圧し、闇に葬り去りながら『和』だと!激しい怒りが込み上げて来た・・
僕は『見ること』を拒否しない、自分のこの目で見て、もの申す!


夕刻Jackieの散歩をする頃は異常に蒸し暑く、鳥達が騒いでいた。それを見て地震が来るかも知れんな・・と思っていると、地震じゃなく凄まじい嵐が来た。台風並みの風が吹き荒れ、殴りつけるような雨とともにあまり経験したことも無いような雷に襲われた。そんな中クラッシュ音がしたかと思うとしばらくしてサイレンが鳴り響き、『早くしろー!』と声まで聞こえて来た。激しい雨の中外を見るとすぐ目の前の橋の上で事故があったようで、緊急車輛がどんどん集まって来る。稲光の合間に救助活動が続けられ、救急車が走り去るのが見えた。現場が落ち着いてから野次馬に行ってみると、軽自動車が中央分離帯に激突し運転手側が大破していた。エアバッグ未装着車だったので相当の重症を負ったのではないか?安否が気遣われる。
嵐の中、大気は乱れ狂い、人心を惑わす。
大自然の気まぐれに、我々は為す術無し。

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