2013-12-03

葛藤















朝、今日も暗いうちから昨夜仕掛けた箱罠の様子を見に行く。捕まっていて欲しい気持と捕まっていて欲しくない気持が半々の複雑な心境だ。確かに僕が丹誠込めて育てた畑の作物を片っ端から喰い荒らしてゆくヌートリアは憎い。一方でヌートリアに罪の無いこともよく分かっている。彼らはあるがままに生きているだけで、たまたま人間が近くで美味そうなものを作っているだけなのだ。そう分かっていてもせっかく芽吹いたばかりのホウレン草を根こそぎやられると、さすがに腹が立つもんだよ。
ヌートリアはねずみと一緒で繁殖力が強く、ほかって置くと次々と子孫を増やし集団で作物を荒らすようになる。そうなっては手遅れだ。一番いいのはお互いに距離感を持って共生することで、作物をちょっと失敬するくらいなら僕も目をつぶる。しかしここ何年かの傾向では個体数が確実に増えて来ていて、ちょっと荒らす程度で収まらないから深刻だ。そんな理由もあって市側もヌートリアの捕獲を奨励するわけ。
もしヌートリアを捕獲した場合、それをどこかへ放すことは法的にも許されない。処分が必須となるがそれを自ら手を下すか、市と業務委託している業者に依頼して処分してもらうかどちらかとなる。いずれにしても命を奪うことになるのでその罪は免れない。そのことに対する葛藤は常にあり、願わくばヌートリアが危険を察知してこの付近から去ってくれれば・・と望む。

0 件のコメント: