2013-12-25

夕闇の真相















昨日のことだった。仕事からの帰り道、新幹線高架下の側道をいつものように走っていると、道路の脇に置いてある土留め用の古い枕木にひとりの老婆が腰掛けていた。もう5時を過ぎていたので辺りは暗く、40kmくらいで走行している車からちらっと見ただけなので詳細は不明だが、どう見ても誰かと待ち合わせをしているようには見えなかったし、第一街灯も何も無い道路傍に呆然と腰掛けている様子は異常に感じられた。しかもそのお婆さんはこの寒さの中なのにずいぶん薄着の様に見えたのだ。一瞬車を止めて確認しに行こうかとも思ったが、単なる僕の勘違いかもしれないし・・などと迷いながらも車を進めていたのでその場からどんどん離れつつあった。次の瞬間『そういえば近くに交番があったな・・』と思い出しUターン。田んぼの中の道に路駐して交番まで走り、中に居た巡査2人に事の次第を話して対応してもらうことにした。地図を見ながら場所を説明していると、そのお婆さんは幾つくらいだった?とか緑色のスリッパを履いていなかったか?などと聞いてくる。車運転しながらの通りすがりの一瞬で『わかるわけないやん』などと答えつつ、『もし僕の単なる思い違いだったら許してちょ』と言い残して交番を後にした。『結果報告を求めるか?』という巡査の問いに『そんなんいらん』と断ったのでその後どうなったのか?は分からない。僕はそのお婆さんを痴呆で徘徊したあげく途方に暮れていたと推察したが、何らかの理由でただ単にそこに居た普通のお婆さんだったのかもしれない。
すべては謎だ。ただ、僕がとった行動はベストではなかったが正しかったと思っている。

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