2011-10-31

70億の蠢き


世界人口が70億人に達した。それだけでも凄いことなのに今世紀中には100億人に達するという。
例えば商品の売り上げなどが70億に達したと言うなら喜ばしいことであるが、世界人口の到達は影の部分も多い。人口がそれだけ増えて人々は豊かになったか?と言えば、経済的にも精神的にも『そうだ』とは言いがたい。人口が急増している地域では人々が都市部に集中し、巨大なスラムを形成しつつある。人々の生活は貧しく、生活環境も劣悪だ。それでも農村部で飢餓や飢饉に喘いでいた時よりはマシなのだろう。その点で貧しいながらも死亡率が減り、人口の増加に繋がっていると言える。
さらには人口がこれだけ爆発的に増加しているのに伴い、食料自給率も上昇しているか?と言えばそれも『否』だ。日々の食べ物に事欠く人口は多く、子供達も栄養失調状態にある。70億の現時点でそうなら100億なんて人口になったら一体どうなることだろうか?
貧困人口は確実に増え、世界各地で食料・水の奪い合いが起きるだろう。これからの戦争はそういったことが原因で勃発する可能性が高いと思う。
なんか暗い未来予想しかしていないが、人間が知恵を絞り今現在砂漠や荒れ地などで耕作放棄している土地を緑化し、農業の生産効率を高めれば100億という人口を養えるだけの耕作面積を確保できるのかもしれない。新規開拓地に必要な水も、海水を濾過して真水化するプラントを建設して賄うことはできるが、それも予算的な面から見れば単なる机上の空論に過ぎぬかもしれない。

いずれにせよ人類はよほどの覚悟を持って臨まなければ、ポジティブな人口100億時代を迎えることはできないだろう。放任的な100億時代到来では人類の未来も暗いものとなる。

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