こんなちっちゃな身体なのに、この存在感はどうだろう。
まだハイハイさえ出来ないのに、ひとつひとつの動作は僕達を引きつけて止まない。
じたばたと動き、盛んに物音を立て、臭いまで発して全身で自己主張している。
いま、我が家はこの小さな子を中心に回っているのだ。
本人はウーウーとかアーアーなどと言いながら僕達の感心を集め、ここぞ!というタイミングでにっこり笑って皆をメロメロにする。
アメリカに渡る前よりずいぶん体重が増えた。むっちむちになった身体は関節の数も増え、しわの間に溜まった埃などを洗い流すのにも一苦労だ。時には大泣きし、手に負えなくなることもあるが夜もよく眠り、すこぶる良い子だよ。
妻は『この子を産んでほんと良かった』と言う。僕も『この子が産まれて来てほんと良かった』と言う。
長女や次女は、時には優しく時には乱暴に妹の世話をあれこれと焼いてくれる。彼女らにとってこの小さな妹はお人形さんみたいなものかも知れないね。
見えぬちからを発し、またそれに包まれて赤子は着実に成長してゆく。
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