2011-08-08
生産者の思い
今日、宮城・栃木・千葉の堆肥生産者に直接電話して状況を聞いてみた。堆肥の安全性はともかく、この混乱した状態の中でいったいどういう受け答えをされるのか、それを一番知りたかったというのが本音かな。そしてどの生産者さんも僕の質問に実に丁寧に答えてくれ、その真摯さに感銘を受けた。それはまたこの問題で彼らが非常に困惑困窮している裏返しでもあり、早期の安定化を望まずにはいられない。
宮城のバーク堆肥生産者に問い合わせると、現時点での製品の放射線量は30ベクレルで、国の基準の400ベクレルを大きく下回り問題ないということ。そして僕が購入したものは仕込みから発酵を経て出荷までに1年以上費やしているので、汚染された稲藁を食べた牛の排泄物は一切含まれてないから安心して欲しいということだった。
つぎに栃木。ここは例の高い放射線が観測された腐葉土を生産していた業者と同じ市内にある。そして聞くと現時点で放射性セシウムが140ベクレルほどという。これも基準は下回っているもののやはりやや高めで検出されている。しかし僕の手持ちの堆肥は牛糞の必要発酵期間から逆算するとやはり事故前に生産されたものなので、原材料が汚染されていることは無く、事故後に野天に置かれていたのでなければまず大丈夫だ。
そして千葉。こちらは農水省の対応をかなり厳しく批判していて、品質をしっかり管理している生産者まで十把一絡げに出荷規制をかけるのは我慢ならないと訴えていた。やはり鶏糞は鶏舎の中で採取され、汚染される可能性は無いとのこと。いまのところ独自に放射線測定は行っていないが、これからの状況を見て受けなければならないと判断したら、数値をしっかり公表するとのことだった。
やはり直接生産者と話してみてよかった。ただ単に不安がって堆肥を捨ててしまうことはたやすいことだ。しかし堆肥を生産した人達の思いを考えると、『それでいいのか?』という罪悪感もある。今回話している中で、僕のような質問者が多いことを窺わせる言い回しが何度もあった。それはそうだろう。そのことだけで担当者は振り回されていることになる。彼らはまったくの被害者だ。
長年愛用してきた質の良い堆肥が早くホームセンターの店頭に戻ることを願ってやまない。
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