2013-11-26

行間の話















中国の行動がいよいよ危険度を増して来ている。
もちろん防空識別圏設定のことなのだが、それよりも設定に至った中国政府内部での動きが気になる。どうも水面下で鳩派とタカ派の主導権争いが激化しているのでは?という気がしてならない。防空識別圏を中国が設定するのでは?と言う話は以前からあった。それが今回日米には何の説明も通告も無く突然発表された。虚を突かれたという感じだ。中国政府にしてみてもこういう発表の仕方をすれば国際社会がどんな反応を示すかなんて分かっていたはずだ。それを敢えて強行しなければならなかった理由とは何か?専門家の中には共産党政権に対する民衆の不満が限界に来ているため『ガス抜きを謀った』と言う人もいるが、僕はそれだけじゃないと思う。むしろ民衆の不満に対するよりも、その民衆の不満を巧いこと利用して政権内部での影響力を強めようとする軍部の謀略の結果ではないかと考える。習近平政権は国内世論を背景に声を強める軍部を押さえきれていないのではないだろうか。その結果が今回の防空識別圏の設定とするならば、これは極めて危険なことだと思う。軍は増々調子に乗って更なる挑発行動をとるに違いない。その結果不測の事態が起きれば、中国政府は強硬な世論に押し出されるかたちで後戻りできなくなり、行動を起こさざるを得なくなるという最悪のスパイラルに陥りそうな気配がする。日本は今から万一そうなった時の対処を考えておかねばならぬ。

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