人間死んじまえば金持ちも貧乏人も、独り者も家族持ちも関係なく皆同じだ。我が身のことでいうならば死してのち、たとえその屍が野辺に埋もれようともまったく気にはしないし、墓も要らない。そう、自分自身のことならそれでいい。しかしそれが親族もしくは知人のことだとしたら、そういうわけにはいかない。そもそも葬儀とは死者の為ではなく、残された者達の為にあると僕は考えている。だって、死んじまった以上何を望むと言うんだい?棺に横たわる者はすでに人間ではなく『モノ』なのだ。
そう思っている反面、様々なかたちで死を迎えられた人々については例えば『無縁仏』などということになれば、やはり寂しさを感ぜずにはいられない。知人友人がたくさんいたとしても親族が見つからなければ無縁仏になってしまうという、そのやるせなさ。死んだ本人はそんなことは当然分からないからいいものの、残された身は辛いよね。
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