2009-12-27

小さき命の値段


今日の午後、長野県茅野市の中央自動車道下り線で5人が乗った車が横転し、祖父母が死亡・双子の孫のひとりが意識不明の重体、もうひとりが大怪我、そして運転していた母親も軽傷という悲惨な事故が起きた。
意識不明になっている子が回復するよう願いつつ、その報道において肝心なことが抜け落ちていることに違和感を感じた。それは事故当時シートベルト、特に子供達はチャイルドシートを使用していたかどうかをまったく伝えていないことだ。記事によると重体と大怪我を負った双子の姉妹はトヨタRAV4に見えるRV車の後部座席に祖母と一緒に座り、祖母が真ん中で両脇に孫たちがいたということだ。祖母が死亡していることを見るとおそらく後部中央座席でシートベルトをしておらず、事故の衝撃でフロントにはねとばされその衝撃で死亡したと推測できる。そして子供達。我が家はプレマシーの後部座席に2つのチャイルドシートを固定し、必ず子供達にもシートベルトをがっちりとしている。これは親として当然のことだ。そこから考えるにRV系車種の後部座席にもし2つのチャイルドシートを取り付けていたら、その間に大人が座ることは困難だ。プレマシーではかろうじて座れるが窮屈で長時間は無理。ということで事故車はチャイルドシートを使用していなかったと考えられる。こういった事故の報道では、特にチャイルドシート使用の有無をはっきりと伝える義務があると僕は思うのだ。チャイルドシートを使用していれば助かった命も多いはずだ。なのに使用を呼びかけているのは大人のシートベルトのことばかり。自分でシートベルトをせずに事故して死んじまおうが知ったことか、それは本人が決めたこと。しかし子供は違う。大人が守ってやらねばならぬ。なのにあまりにもチャイルドシートを使用しない親が多過ぎやしないか?そんなに子供達の命は軽いのか?それで事故をしてオマエは悔やむだけだが、子供は命を奪われたのだぞ!親が殺したも同じことだ。
アメリカではチャイルドシートを使用していないところを警察に見つかると逮捕され投獄される。ちょっとオーバー過ぎる点もあるが、考え方として育児放棄と見なされる。
日本においては少子化というのに未だに子供の命が驚くほどに軽い。それを少しずつ変えてゆくためにも、こんな事故の度にチャイルドシートしていたかどうかや、していれば助かったかも知れないなどと報道すべきだと思う。でなければおびただしい小さき命の犠牲がこれからも無惨に払われることになってしまう。

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