2008-10-01

友、去る


友と言っても妻の友達のことだが、知り合ってまだ半年ほどしか立たぬうちに、いきなりの別れとなってしまい妻はたいそう落ち込んでいる。というのも彼女はバンクーバー出身のカナダ人で夫が日本人、2人の間には5歳と1歳の娘達がいてウチの子達とも年齢が近くいつも仲良く遊んでくれるし、妻も彼女と気が合うようでしょっちゅういろんなやり取りをする仲だった。それが突然の旦那の転勤で北陸へ行くことになってしまい、彼女の子らも『行きたくない!』と泣き叫ぶし、当然彼女自身も僅か1年でまた知らぬ土地に引っ越すことになり、誰も頼れる者がいないところでゼロからのスタート、しかも小さな子が2人居てだから心労のほど察して余ある。彼女の夫の仕事はよく転勤があるらしくこれで引っ越すことは4回目という。しかもそのいずれもが3年未満という短期で、やっとその土地に慣れて来て知り合いができ始めた頃に転勤という最悪のサイクルで動いているらしい。僕から見れば社員の家族に全く配慮しない会社のやり方には憤りを感じ、転勤しろと言われても家族のことを思い断るだろうし、それでもぐちゃぐちゃ言うようならそんな会社はさっさと辞めちまうがな・・
2年前、妻の親友がアメリカに帰国し、そのときもかなり落ち込んでいたが最近は彼女と出会うことができて本当にうれしそうだった。そしてこの結末。今日は彼女と子供達をウチに招待して思う存分遊んだらしい。最後の別れ際彼女の娘がウチの子にドングリと、お気に入りの石を2つくれたそうだ。僕が帰宅すると上の子が走り出て来て『Daddy,ニッキーのドングリ一緒に植えよー』という、聞くとこのドングリを植えて『ニッキーの木』として育てたいと言うのだ。ドングリを育てるのは僕の趣味でもあるし、得意とするところなので快く引き受け、週末に一緒に植える約束をした。
子供達は子供達でお互いの別れを敏感に感じているのだろう。親同士だけでなく子供同士でもやはり通ずるところがあって、より仲良くなることができたのだと思う。
こればかりは残念としか言いようがないが、友が次々と去って行ってしまう妻を思うと不憫でならない。『どうせ友達になってもみんな去って行ってしまうんだ・・』と、ネガティブな路線に落ち込んでしまいそうになるときもあるが、それだけは回避するようにうまいことやっていくしかない。

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