2008-10-30

追加経済対策


麻生君が発表した追加経済対策を見ると、それがこの世界的な景気減速を食い止めるに足るものとは到底思えない。特に定率減税分を現金もしくはクーポン券のようなかたちで国民に還元するというやり方は、アメリカに於いてブッシュ政権が用いた小手先の浅はかな政策でこれによって一時的に景気が上昇したものの、今の現状を見ればその成果がどんなものだったかは一目瞭然だ。それに重ねて3年後の消費税引き上げにまで言及していたが、結局様々な減税措置や減免措置を行なったところで消費税が引き上げられれば、還元されたお金は3年後にはすべて吸い上げられてしまう仕組みでこれこそ現ナマにものを言わせた騙し行為でしかない。
今の国の財政状況を見れば消費税の引き上げがやむを得ないのはよく理解できる。しかし日本式の『ええいままよ!』的な消費税の導入には強く反対し、たとえば妻の実家があったコネチカット州のようにパンや牛乳など日々必要な食料品は無税、衣料類も50ドル以下なら無税でそれ以上のものは贅沢品として課税するといったような柔軟な導入論が出て来るべきだと思う。今までのように公平だと嘯いてすべてのものに一律に課税すれば、富める者は揺るがず、貧しき者だけが失うといった不公平を生み出し、問題になっている格差を更に助長することになる。
子供達の世代に犠牲を強いることは当然ながら望みはしない。それを避ける策が3年後の消費税引き上げだなんてあまりにも単純じゃないか?そんな思考レベルでは消費税をこれからどんなに上げて行こうが根本的な解決には繋がらず、余計負の遺産を膨張させてしまうような気がしてならない。
議員達よ。おまえらは自分の足元すら見えていないのだよ。それで国政を論ずるなぞ、一体何様のつもりだね?

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