2007-12-26

がらんどう


夜遅く家に帰り、玄関の鍵を開ける。そこにはがらんと広がった闇があるだけで物音一つせず温かみも無い。あるのは見慣れた空間と乱雑に置かれたモノ達のみで、そこだけは時間が止まったように何も変わらない。
外で待っていた猫をまず家に入れ、Jackieの散歩に出かける。近所の家からは温かそうなオレンジ色の光が漏れ、子供達のはしゃぐ声が聞こえて来る。『お風呂にでも入っているのだろうか?』
田んぼを挟んだ向こうの家からは子供の泣き声と母親だろうか?叱りつけている声が聞こえて来る。
シアトルにいる子供達はどうしているだろうか?
僕はひとり家に居て、空間を持て余し、その闇に溶け込むのを恐れる。
散歩からの帰り道、物寂し気な我が家を見た時、家の影がより一層濃くなったような気がした・・

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