2007-12-23

南風


昨夜からの雨も朝には上がり、この季節としては暖かい朝を迎えた。
友人と遅い朝食を囲みながら旅行の話などをするうちに早くも陽は傾き始め、山の峰に茜がさし始めた。
おいとまを乞い、岬に向かって車を走らせる。
『久しぶりの海だ、ちょっと歩いてみるか』と、波しぶきが強風にあおられ霧状に寄せて来る中を散策する。唇をなめるとほんのり塩の味がした。
海からなだらかにせり上がった背後の山を見上げると、常緑樹の森の上を南風がサアーッと駆け登って行った。
いつかどこかで味わった風だ・・
もう一度訪れねばならないことは分かっている。そこにいる自分を見るために・・

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