2007-04-01

森へ


久しぶりに森に入った。今まで何回となく訪れている神社の裏山だ。こんな身近に、こんな森があろうとはついぞ知らなんだ。友人と共に森の艶やかな匂いの中をあちこちとさまよい歩く。神域として大切に守られて来たのだろう、多くの大木が天を突き、僕たちを見下ろしている。老木を見上げると時の流れは停滞し、生き急ぐ自分をまるでなだめるかのように風に若葉をゆらゆらと揺らしている。ただそこに居るだけだというのに何という存在感か!我が身が滅んでも老木は何事も無かったかのように、そこにそうして端座しているのだろう。老木から見れば我が生き死には、ほんの刹那のできごとでしかないな。

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