2014-01-22

茶番の結末















アサド政権・反政府勢力・イスラム武装勢力による三つどもえの闘いでシリア国民は疲弊しきっている。そんな危機的状況のなかシリア和平会議が開かれたが、結局ここでも大国の思惑が優先されシリア国民の苦悩など無視されているようだ。アサド政権を支えるロシアにイラン、反政府勢力を裏からサポートするサウジアラビアなどのイスラム教スンニ派の国々やアメリカをはじめとする西側勢力、これらが主導権争いをしている隙をついてイスラム武装勢力が深く浸透し状況を増々悪化させている。もしこの和平会議が平行線をたどりなんの成果も得られなかったら、世界に散らばるアルカイダ系の武装勢力は勢いづきシリアに結集するだろう。まさにアフガンの二の舞だ。ここに至り各国も事の重大性に気付き何とかしようと動き出したようだが、それはシリア国民のためではない。自国をテロの脅威から守るための自衛的措置なのだ。だから誰もシリアに足を踏み込もうとはしないし、今の時点で軍を送り込んだとしても混乱を増すばかりだろう。とどのつまりは『打つ手無し』と言うことだ。国連も機能せず、大国の調停も失敗となったら、あとの救いはどこにあるというのだろう。この報いを世界は必ず受けることになる。

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