『その時』、僕は現場で測量機器の設置をしていた。
いつもは簡単に設置できる機器が、『その時』は最後に水平を微調整する気泡管がなぜか横に揺れ、なかなか上手く合わせることができなかった。『何だこれ、おかしいな・・』と始めは自分の設置の仕方が拙いのかと思ったが、次の瞬間その気泡管がさらに横に大きく揺れ始め、地震であることを悟った。『その時』現場は発見された中世の巨大井戸跡を重機で断ち割る作業を進行中で、掘削に立ち会っていた誰もが地面の揺れは重機の震動によるものと思い、地震であることに気がついていなかった。
後に公表された現場の震度は4で、幸い地盤がゆるいところにもかかわらず液状化や噴砂などは起きず、その後も作業を続けることができた。
しかし『その時』東北では大津波が押し寄せ、あらゆるものを呑み込み、そして沖へと攫っていってしまったのだ・・
戦慄すべき映像がニュースで流され続け、とても現実の出来事とは思えない有様にただただ驚愕し、恐れおののくほかはない。
なんてことだろう・・なんてことが起きてしまったのか・・家や車がおもちゃのように流されてゆくではないか!
現時点では被害の詳細が明らかになっていないが、相当数の人が命を落とし、傷ついていることだろう。
今はただ、被害に遭われた方々のご冥福と、ご回復を祈るしかない。
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