2009-08-20

ある悩み



今日、妻子とともに近くのホームセンターに買物に出向くと、そこで最近まで橋の下でホームレスをしていたHさんとばったり出会った。近況を尋ねると市から生活保護費として毎月10万もらえるようになり、布団一式も支給されたので大いに助かっているとのこと。そして彼の住んでいるアパートの隣の部屋に、これも同じ橋の下の生活者であるSじいさんが生活保護を受け住めるようになったと言う。そりゃー良かったと言いかけてふと、『でもじいさんまだ橋の下におるけど・・』と僕が答えると、Hさんが言うにはじいさんはどうも橋の下が気に入っているらしく、昼間はほとんどそこで過ごしているらしい。それにもともとアル中だったのが、市からお金が入るようになり昼夜を問わず飲んだくれているそうだ。生活保護費をもらうには毎月市へ書類の提出をせねばならないが、じいさんはとてもそんなことを出来る状態ではなく、仕方なしにHさんが書類の面倒などを見ていると言う。しかしそれにも限界があるためHさん曰く『じいさんはこのままだと生活保護を受けれなくなる可能性が高い』とまで言い切る。
今日の午前中、じいさんが橋の下に姿を現し何かをじゃんじゃん燃やしていた。ひょっとすると市から生活保護を受けているのだから橋の下の住まいは撤去するように言われ、その片付けをしていたのかも知れない。じいさんにとっては生活保護費の十万円は欲しいが、アパートの住まいは要らなかったのだろう。ただ、生活保護を受けるためには住所があることが前提なので、必要に迫られてアパートを借りたというのが本音だろう。

いずれにせよ2人は住まいを得ることが出来た。しかしHさんは『いつまで生活保護を受けられるのかどうか誰にも分からない。もしまた行き詰まったら橋の下に戻るかも知れない』と、漏らしていたのが印象的だった。

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