2009-07-15

もぬけの殻


今になってやっと風が出て来た。これで幾分かは過ごし易くなるだろう。日中の気温も昨日に負けないくらい暑かったが、家中の様々な物にこもっている熱気は昨日ほどではない。と言っても昼間の便座は『暖房が入っているのか?』というくらい熱く、それだけでも外気温の高さが伺えるというものだ。
ここ数日の異常な暑さに妻も『これで清々してアメリカに帰ることが出来る』と、このタイミングで脱出できることが相当うれしいらしい。まあ、『この地の夏は一度経験したら、二度しなくていい』と言っているくらいだから、この先も同じように脱出するんやろな。

毎度のようにセントレアまで見送りに行き、出発ゲートで子供達を抱き締めて『バイバイ』を言うと、長女が僕から目をそらし泣きそうになっていた。それだけで十分だ。いつものように何かが抜け落ちた感じはするが、粛々と時は過ぎてゆく。次女は屈託ない笑顔で『バイバイ』してゲートの向こうへ去って行った。
約一月後、僕はまたセントレアを訪れ妻や子供達を迎える。そのときの何となく照れるような感じは何回繰り返してもなくならない。いつも一緒にいるとそんなことは感じないだろう。ひとり灼熱の地に残ることは決して愉快なことではないが、こうやって一時期距離を置き、普段と違う文化の中で揉まれて帰って来る子供達を迎えることは、親バカならではの楽しみでもある。

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