2009-05-06

安定と混沌


安定を求め続けていた者がある時『もはや安定は得られないのだ・・』と気づいたとしたら、次には何を求めるようになるのだろう?
絶望というカードをちらつかせはするがまだ希望は持ち、そしてなにものかに対する激しい怒りを心に秘め、何かを待ち続けている。
そう、安定への希望が断たれたいま求めているものはChaos-混沌と無秩序だ。
混沌はすべてのものを呑み込み、あらゆるものを生み出す。この中に身を投じれば何かが変わる、何か新しい道が開けるという希望を持つのは至極当然のことだ。しかし同時に身を滅ぼすどころかすべてを呑み込まれかねない危険を孕んでもいる。
奸雄がこの動きを見逃すはずが無い。
社会に漂う大きな怒りに方向性を与え、混沌の坩堝へと放り込むだろう。そうなった時、自分は正気でいられるだろうか?踏み止まることができるだろうか?残念だがその自信は無い。
人は杞憂だと言うかも知れない。そうだとしたら、それが一番いいんだ。
己の中の怒りが高まる時、呼応するように大きな暗い影を感じる。
こうしている今もその暗い影は浸透を繰り返し、その勢力を広げつつあるようだ。

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