2015-09-03

わだつみのもとから・・














目を背けたき光景がある。
凄惨な戦闘が続くシリアやスーダンから逃れようと、すべての私財を投げ売ってヨーロッパ行きの密航船に乗る家族は後を絶たない。しかしボロ船で深夜の浜辺を出た後、どこかにたどり着くという保証など全く無い。ある者は船が沈み、ある者は飢えと渇きに苦しみ命を落として行く。その数や今年分かっているだけで2千人を軽く超える。
そんな中、トルコの浜辺に溺死した幼い子供達が流れ着いたという。その写真を見て涙せぬ者はいないだろう・・激しく心が痛む。その写真の公表については賛否があったが、これが真実なのだ。無理に公表し、見せつける必要は無いが、僕は心が痛んでも、激しく動揺しても見なければならないものと考えている。
名も分からぬこの幼き子供達にはもっと生きるチャンスがあった。なぜこの子達は死なねばならなかったのか?何が死に追いやったのか?
写真を見て、この子達のことを考えること、それが僕にできるせめてもの供養だと思う。
写真を見ると辛いが、もの言はぬ身体となったこの子達はもっと辛かったはずだ。
長い間波間を漂い、やっと岸へたどり着けたのだ・・
『よく帰ってきたね。もう休んでもいいんだよ』と迎えてあげなくてどうするよ・・

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