2010-03-13

牛舎にて


昨日調べていた有機堆肥生産者リストをもとに再び電話をかけ、販売の状況を聞いてみる。そのリストには袋詰めでの販売の有無も記載されており、我が家から比較的近い農家を選んで問い合わせてみると、そこは『自分で袋に詰め込むなら一袋100円です。スコップと袋は用意してあるので、長靴だけ持って来てください』とのこと。さっそく先方と時間を調整してお邪魔すると、そんなに大きくはない牛舎の横にある堆肥置き場に案内された。そこで農家のご主人が牛糞堆肥について詳しく説明してくれ、さらにはいかに袋に一杯詰め込むか、その極意を伝授してくれた。ご主人曰く『袋が半分でも僕は100円もらいますので、目一杯詰め込んでください!』と、実に愉快なひとだ。
そこからは一人で黙々と牛糞堆肥を袋に詰め込んでゆく。使う袋も牛に与える飼料が入っていた袋でかなり大きめだし丈夫だ。それがきれいに折り畳んである所を見ても、この農家の人柄がよく伝わってくる。
気合いを入れてパンパンに詰め込み車に載せてゆくが、思ったよりも載らない。まあ、切りのいい所で10袋にしておいたが、強者は普通のセダン車に27袋も載せていった人も居たという。千円を払い『また来ます』とお礼を言って引き上げたが、今日は本当にいい農家と出会うことが出来た。
牛糞というと『臭い!』というイメージがあるだろうが、籾殻やおがくず・藁などと混ぜ合わされ半年近く熟成された堆肥は、なんとなく納豆のようなにおいがして全然臭くない。車で運ぶ時もさぞかし臭いがきついだろうと覚悟していたのに、窓を閉め切ったままでもまったく気にならなかった。むしろホームセンターなどで売られている堆肥の方が臭いだろう。それだけ良質な堆肥をたった100円で譲ってくれるなんて!
家に帰って妻に『いい牛糞堆肥が手に入った』と喜んでいたら、『車に牛糞を満載して喜んでいる人はそうは居ないだろう』と言われちまったよ。さあ、明日も耕すぞ。

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