2009-04-26

草薙の報い


一日中降り続いた大雨も夜中には上がり、今朝はすっきりと晴れ雨戸を開けるとそのあまりの眩しさに視界が真っ白になる。しかし穏やかな晴れではなさそうで、庭の木々を見ても外の風の強さがよく分かる。
朝食をさっさと済ませ子供達と外に出ると、空気はひんやりとしておまけに風が猛烈に吹いているのでみるみる体温を奪われ肌寒い。キュウリやトマトの苗を植え付けようと思っていたが、これでは気温が低すぎるし強風で苗が折れてしまいそうだ。そこで植え付けは見送り堤防と隣の空き地の草を刈ることにした。先日の草刈り後にエンジンオイルを交換したので心なしかエンジンの回りも良く、テンポよく草を薙ぎ倒してゆく。さすがに腰高にまで伸びた雑草は刃に絡まりリズムを乱すが、それでもなんのその力強くどんどん進む。
毎回草刈り機を使う度に思うが、鎌を使って手作業で刈り取ることと比べたら、草刈り機の効率は何十倍といったところだろう。道理で近所では一家に一台草刈り機となるわけだ。僕もここに住む以上草刈り機はもはや手放せないモノとなっている。
1時間近くそこら中を薙ぎ払って一段落し、次にアベマキの苗木を大きめのポットに移す作業をしていたら、膝を何かに刺されたような痛みが走った。『なんだ?』とズボンをまくり見てみると確かにさされたような痕があり、腫れ始めている。以前はこんなようにしてハチに刺されたこともあったが、今回は違うようだ。そのままほかっといたら身体のあちこちからチクチクとした痛みを感じるようになった。
まだ大丈夫だと油断していたのがいけなかったようだ。暖かい時期に草刈りをすると、何者か分からないが(たぶんダニだと思う)目に見えないものが足から身体に這い上がって来て、体中を今回のようにチクチクと刺すのだ。それは大して痛くないが刺されたところが小さく赤く腫れいつまでたっても痒い。そこで虫除けを足首に満遍なく塗って作業するが、今回はそれをしなかったためまんまと敵の侵入を許してしまった。とはいえ、乱暴な草刈り機で多くの命をバッサバッサと薙ぎ払ってゆくことの報いと思えば、これしきのことは当然だろう。

0 件のコメント: