2009-01-29

雪山遠望


今朝は比較的暖かく厳しい冷え込みも無かったが、標高711mの現場周辺は真っ白に霜が降り気温は−2℃。日の当たらぬ北面の石垣に取り付いての作業はすべてが冷えきっており、石垣の合間に堆積した落ち葉や土などもすべてがカンカンに凍り付いていた。普通の掘削道具では歯が立たずタガネを用いて凍土を砕き掻き出すという特殊な作業。それでも昼頃には気温も上がり、日向に出ればポカポカ陽気で実に気持ちが良い。本丸に登り正面に恵那山を眺めながらおにぎりをほおばる。左の方角に目を移せば、遠く北北東に駒ヶ岳をはじめとする中央アルプスの神聖なる白き峰峰を眺めることも出来る。天下の名城にどっかと腰を下ろし、この雄大なる眺めを堪能できる我が身の幸せなることよ。
早々に飯を済ませると何度も補修を繰り返された石垣群からは離れ、一人中世城郭遺構を探さんと薮に分け入ると所々に竪堀や稜線を断ち切った堀切を確認でき、この城の堅固さ、規模の大きさに改めて驚嘆する。
さて、そんなお楽しみも程々にしてまたぞろ梯子の人となりびっしりとこびりついた苔類を黙々と取り除き、なんとか今日中にあらかたを終了することが出来た。後は3次元計測当日に軽く全体を掃除すれば大丈夫だろう。
どこかうらぶれた雰囲気の漂うこの城に僅か数日なれども関われたことに感謝!

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