2009-01-13

白寂


今朝も起きると外は一面真っ白で寒さ厳しく、そこをなんとか気合いを入れJackieの散歩の出かける。積雪量も昨日と同じく2cmくらいでまだこの時間は通る車も少ないため道路の雪は轍もなく、Jackieと僕の足跡が一番乗りでなんとなく気分が良い。遠く東の空には雲間から朝日も見えこのまま天気は回復するように感じたが、それは後になって見事に裏切られることになる・・。
堤防沿いのいつもの散歩コースを行くと川面からは盛んに水蒸気が上がっている。それを見ているだけで余計に寒く感じるので不思議なものだ。しばらく行くと河川敷の薮が広がるところに出るが、ここの一帯が全面雪をかぶり真っ白に統一されていた。毎日見慣れた風景が今朝は一変、物音一つなく人を引き込むような気高さを漂わせ、ピンと張りつめた何かをこちらに感じさせるのだ。この風景にしばし見とれ、『雪もいいもんだな・・』と、むかしオフロードバイクに乗って雪山に突入していた頃を懐かしく思い出した。

その頃は雪が降る度に人がスキー場へ行くところを僕はバイクで雪山の林道へ出かけ、当然誰も通っていない雪道をかき分けて毎度の目的地である比婆神社を参拝し、その真っ白の境内でキャンプ道具で湯を沸かし、米を炊いてメシを食うのが至上の喜びだった。この雪に埋もれた廃村の神社の持つ緊張感は説明の仕様が無い。自分の息の音が聞こえるほど辺りは静まり返り、時折枝から落ちる雪の音と谷を流れる清水の音が聞こえるくらいで、ここにいると静寂というものを堪能できるが同時に孤独感も際立ち、自然自分の内面と向き合うことになる。そんな冬山通いも近年はしなくなってしまったな・・

Jackieの散歩から帰り朝飯を喰い、さあ仕事へ行こうと外に出ると猛烈に雪が降り出していた。朝一で車の雪をのけたのにもう真っ白になっている。幸い道路の雪は積もることなく融けていたので、そのまま出かけ無事現場に着くことが出来た。明日も夕方頃から降雪の予報が出ている。どうぞお手柔らかにお願いしたいね。

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