2009-01-09

愚かなる国家


イスラエル軍のガザ侵攻による死者はもうすぐ1000人に達するだろう。いや、すでにそれ以上の人が死んでいて放置されているだけかも知れない。この虐殺を食い止めようと国連安保理が停戦を求める決議案を採択したものの、理事国15カ国中アメリカただ一国が決議案を棄権し、イスラエルに対しての圧力が弱いものとなってしまった。案の定、決議案採択後もイスラエル軍はそれを無視するかたちで攻撃を続行し、おびただしい死者が出ている。今回のことで分かるように安保理決議など大国の利害によって左右される正義の無い役立たずなものなのだ。このまま決議案を無視し攻撃を続けるイスラエルに対して制裁を科すなどの対策がとられなければ、ますます国連はその存在意義を問われることだろう。
それにしてもだ、決議案を棄権したアメリカは恥を知れ。アメリカ経済の中枢を牛耳っているのがユダヤ人やユダヤ系人であることなどは十分承知だ。いくらその圧力があったからといって今回のような人道問題においてあからさまにイスラエル擁護の姿勢を見せるなど、それでよく『我々は世界の警察だ』と自負するもんだと呆れ返る。アメリカという国家ほどすべてが金と欲望で動いている国は無いだろう。そこには精神性などはまったく感じられない。僕がアメリカ滞在中に感じる違和感はそこに尽き、精神的な部分で言えば彼らほどそれを理解せぬ者らはいないと思う。ために精神的なものを色濃く持つイスラム国家との対立は無くならず、嫌われるのもそのためだ。だが、当のアメリカ人の多くはそんなことはまったく理解せず、単に『彼ら(イスラム圏の人々)は理由も無く我々を嫌い、攻撃して来る』とだけ捉えている。理不尽なイスラエル一辺倒な姿勢を恥じもなく貫き、イスラエルを益々増長させる結果を生めばアラブ世界から憎まれるのは当然のことだ。そんな単純なことが彼らには分からない。

アメリカ合衆国という国土、国民を僕は愛する。だが、国家としてのアメリカは憎むべきものだ。

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