2012-08-04

日本柔道にもの申す


いつから柔道がこんなにつまらないものになったのだろう。
近年、オリンピック柔道を見る度にイライラが募り、純粋に『今の取り組みは良かった』と思えるものがほとんど無くなって来た。それは国籍を問わずだ。ポイントを重ねてゆく式の昨今の柔道が柔道なのだ、と言うならばそれはそれで『勝手にやってろ、オレは興味ない』で済むが、本家の日本がそれに追従して、それでも泥臭く勝ちを取るならまだしもモッサリとしたキレの無い試合に終始し、おまけに最後の最後まで不完全燃焼で終わって悔し涙を流す姿ほど醜いものは無い。特に日本男子代表の愚かさと言ったらまったく呆れ果てる。僕個人の意見で言うならメダルはメダルを取るに越したことはないが、それよりも日本らしい柔道を貫いて欲しい。たとえ返し技をくらって1本取られたとしても、こちらが思いっきり行ってやられるなら仕方が無い。一番いかんのは中途半端な取り組みだ。ヨーロッパを中心としたポイント柔道でなければメダルが取れないと言うのであれば彼らにメダルを取らしてやればよい。日本はレスリングのような柔道とは決別して独自の道を歩むべきだ。
このままでは柔道が廃れてゆくのは間違いない。オリンピックのような子供達にも注目される競技の中であんな腑甲斐ない姿をさらしているようでは、誰があれを見て『ぼくも・わたしも柔道やりたい!』などと思うだろうか。金は取れていないが日本チーム一丸となって全力でぶつかっている水泳など見ていると、『ちょっと水泳やってみようかな・・』と思う子供達も多いことだろう。つまり世界選手権などと違ってオリンピックには未来の選手を育てる、もしくはそのきっかけを与えるという意味合いが強いのだ。おそらく今の柔道界にはそんな意識なんざ無いやろね。日本のお家芸としての柔道を守るという、一見大義名分がありそうな小さなことにこだわるあまりに、柔道の楽しさを忘れてしまっているんじゃないの?
正々堂々、日本の柔道はこれを貫かねばならない。でなければもはや『柔の道』では無く単なるレスリングの亜種というつまらぬものとなってしまう。

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