2011-04-26

シリアよ


混乱が続くシリアには2ヶ月滞在し、各地にある名所旧跡を訪ねたり地元の人に泊めてもらったりと、楽しい思い出がたくさんある。泊まっていたゲストハウスの階下で火災が発生し、脱出したということもあったがね・・
シリアは長年アサド一家がその権力を掌握し、強力な独裁体制を敷いて人々の自由を制限して来たが、その影響が強いのだろう人々はほんとうに親切で、困っていると必ずお助けマンが現れて助けてくれた。これは多くの国に共通して言えることだが、その国の政府の独裁色が強ければ強いほど人々はお互い助け合おうとするようで、何かと気を使い親切にしてくれる。そうかと思うと国境を一歩越えるだけですれっからしの国に来たように感じることもあり、人の親切さばかりは決してその国の自由さや豊かさとは関係のないものだ。

そのシリアでも独裁政権打倒を目指す闘いが繰り広げられ、多くの市民が弾圧粛正されているようだ。
シリア滞在中は中部のハマと言う街が好きで、多くの時間をここで何もせずぼんやりと過ごしたのだが、ある時一枚の写真が気になって尋ねてみると、その写真はかつてのハマだと言う。詳しく聞けばその昔この街でアサド独裁体制に対する反発が起き、それが原因となって何度も爆撃を受けたり粛正されたりして、街は徹底的に破壊されたのだと言う。ショックだった・・人々は『苦しみ』を『痛み』を知っていた。その分だけ僕達に優しく接してくれたのだろうか。

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