2010-05-10

長女と姪


長女は従姉妹のS姉ちゃんが大好きだ。赤ちゃんの頃からよく面倒を見てもらい、一緒にいる時はいつもベッタリだった。S姉ちゃんが我が家に泊まる時は一緒にお風呂に入って大騒ぎし、そして並んでベットに入りほんとうに楽しそうだった。でもそのS姉ちゃんも中学2年生となり、特にソフトボール部の練習や試合やらで忙しく、会う機会がほとんど無くなってしまった。それが昨日の祭りでS姉ちゃんと会えることとなり、長女はそれをとても楽しみにしていたのだ。
確かにS姉ちゃんは来た、しかしどこかが違っていた。今までのように『○○ちゃん!』といって抱きしめてくれなかったし、一緒に手をつないで屋台通りを歩いたのも僅かの時間。S姉ちゃんは祭りで偶然出会った同じソフト部の友人と何処かへ行ってしまい、もう戻ってこなかった。
妻によると長女は帰りの車の中で黙って涙を流していたそうだ。そのことを僕は当初知らなかったが、寝る前に『今日は楽しかった?』と聞いた時、長女は『半分楽しくて、半分楽しくなかった』と答えた。その楽しくない半分が涙を流した理由だろう。
思春期を迎えたS姉ちゃんは今までのようには相手をしてくれない。そのことを長女は悟ったのかもしれない。いや、悟ったというよりも単にショックだったのだろう。しばらく会う機会が無くて、久しぶりに会うことを期待していただけに落胆も大きかったのだと思う。

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