2008-11-30

円環


ある重要なプロジェクトを抱えてPANALI邸にやって来たはずが、毎度のことながら大きく脱線して手を掛けることもなく、今日も山の中の人となる。とはいえ昨日よりは風強く空気はひんやりとしているが、山中にあっては巨大な樫や椎の枝葉の間から陽が所々に差し込み、心は癒され疲れも知らず、沢を登り尾根上を探索し、崖上に出てはPANALI氏の指し示す山の峰々を遠望し、再びウバメガシの多い極相林へと分け入り、いにしへ人らの痕跡を尋ね歩く。森の中を彷徨い歩けば縦横に走るもののけ達の道を見付けることができ、それらをトレースして尾根上の平場に出ると、そこには遥か昔に埋もれし人々の想いが広がっていた・・。
少し昂奮気味になりながら尾根を巻き、沢に下ると、我らが歩き始めし地点に戻り、これで大きな円環を成したことになる。
何か暗示的とも言えるきょう一日は、未だに残るもやもやとした釈然としない感覚を僕に残したまま、もうすぐ日を改めようとしている。
そうだ、円を閉じたときからもう次の行動は決まっていたのだ。
僕は再び此処に戻らねばならない・・

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