2007-09-29

抑圧者の勝利・・


ミャンマーの民主化運動も軍事政権の激しい弾圧で残念ながら力を失おうとしている。軍政側は制圧宣言をしたくらいで、民衆側には諦めムードも流れ始めているという。1988年の民主化運動の時は3000人以上の人が軍政側の徹底的な弾圧によって殺されたと言われるが、今回もこのままだと相当な数の人々が連行されたまま行方不明になり秘密裏に殺害されてしまう。軍政は2度の教訓から海外の批判は無視し、抵抗するものは徹底的に痛めつけ抹殺するのが得策と捉えるだろう。ミャンマーでの出来事はまるで中国での天安門事件を見ているようでその類似性は恐ろしいほどだ。なるほど軍事政権は中国政府や人民解放軍から多大な援助を受けており、今回のような件に関してもおそらく中国側が表向きの顔とは裏腹に何らかの助言をしたのであろう。アジアの悲劇は一様に『お上』が強く民衆が大人し過ぎる点にあると思う。日々の不満が爆発し、一時は大きな力となって政権を揺るがすが、結局武力で押さえつけられ黙り込んでしまう。東南アジアの国々を見てみればそんな政権が長年権力を握り、ごく一部の人間らが国民の富を搾取し続けている。これではいくらASEANと言おうが、結束弱く、実力無くただの烏合の衆でしかない。欧米になめられるのが当然だ。『やっぱりアジアは遅れているな』そんな声が聞こえてくる。民主主義もしくは民主化が盲目的に良いとは決して思わない。が、この抑圧された状況から抜け出すことが何よりもまず必要だ。今回押さえつけられようとしている皆の『怒り』は一体どこへ向かい、どうやって開放されるのだろう?

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