2007-08-02

我ここにあらず


いまだに諦めきれない行方不明になった猫を探すためと、転送手続きをしたのになぜか漏れて前の住所に送られる郵便物の回収のため毎晩以前のアパートに出かけていたが、つい先日訪ねた時は既に別の人が入居したようでオレンジ色の淡い光をカーテン越しに見ながら、おかしなことだが一種の寂しさのようなものを感じていた。7年間を過ごしたその部屋に戻ることは無いと分かっているのに別の人が入ったことで完全にその道を閉ざされたような、自分の中の何かが失われてしまったような不思議な感覚。それは変化に対する不安と過去への郷愁から来るものかもしれない。母体から生まれい出し時より我々には帰るところなど無いのだ。無いがゆえに我々はかえってそれを求め彷徨い、さらに求め続ける。過ぎ去りし過去の光は未来を照らし我々に希望を与えてくれるだろうか?

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