2007-03-15

違い


ボンバルディア社製の全日空機が高知空港に胴体着陸したシーンはしつこいほどニュースで繰り返し流されているが、何度見ても見事な緊急着陸だと感心する。少しでもバランスを崩せば横転して先のインドネシア・ガルーダ機のように大惨事になりかねなかったが、パイロットが落ち着いて機を制御できたようで人的被害は出なかった。よくやった!と拍手を送りたい。さて、その事故に対しての報道姿勢だがNHKでは胴体着陸は成功し、死傷者は出なかったが、あってはならぬ事故で原因究明が求められる。てなニュアンスとともに全日空の謝罪記者会見を流していた。それはあくまでも事故が起きてしまったことに重点を置き、全体としてネガティブな印象を受けた。反対に英国BBCでは同じく胴体着陸シーンを何回も流しつつも、なんて見事な緊急着陸だ!パイロットは日頃の訓練通りに機を操り、危機を逃れることができた。というような、ともあれ無事で良かったね的なポジティブな印象の報道だった。確かに『カイゼン』を至上の命題とする我が国においては、今回の事故の原因を究明し再発防止に努めることが最重要のことだとは理解できる。だが、とにかく何でもかんでもまずは謝ってしまえというこの国の社会的風潮は嫌味に感じる。人為的ミスならぬメカニカルトラブルはどうしても起こり得るものだ。そのトラブルをうまく乗り切ったことを素直に喜んであげたらいいんじゃないのかな?

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