2014-10-31

違和感














 北朝鮮による拉致問題に対する政府の対応は確かにスピード感に欠けているとは思うし、年々歳をとってゆく拉致被害者の家族の焦りも痛いほどよく分かる。しかし彼らの苛立ちを露わにした政府に対するコメントには時々『ちょっと違うんじゃない?』と違和感を感じる。何より相手は狡猾な北朝鮮だ。それにひきかえ日本は外交力を失って久しいではないか。到底一筋縄でいくようなことはないだろう。政府に対して意見を言うは結構なこと。そうすべきだとも思うが、あまりに感情的な部分が高じると支援を受ける道を己から閉ざしてしまうことになりかねないと感じる。
政府のやり方を批判するはたやすいことだが、相手は一個人の犯罪者ではなく国だ。国は個の犠牲など無視して外交を為す。その点から見れば日本政府はその低いポテンシャルの中でそこそこ頑張っているとは思う。その役人どもの働きぶりに不満があるのは重々承知、しかし現状ではその頼りにならぬ役人どもを頼るしかないのも事実なのだ。これがもう一つの悲劇とも言える・・

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