2014-06-30

国境














昔からずっと考えていることの一つに『国境とは何か?』ということがある。
様々な国を旅行していると必ず通過せねばならぬのが国境であり、入国審査だ。しかし、国や地方によっては地元民の国境を越えた自由な往来に目をつぶっている所も多い。またEU加盟国のように国境の行き来を自由にしているところもあるが、まだごく一部と言える。
そんな意味合いが曖昧な国境線を無視して『イスラム国』樹立を一方的に宣言した、スンニ派イスラム武装集団の行動には驚いたね。今まで様々なグループがそれぞれの主張を一方的にアナウンスして来たが、『国』の樹立まで正式に宣言したのは今回が始めてじゃないかな?もちろん周辺国の反発を買い、叩かれるようなことになるとは思うが、彼らの言わんとする所も分からぬでもない。
そもそも現在の中東地域の国境線は第二次大戦後に当時の列強各国が勝手に決めて線を引いたもので、地域の事情とは相容れぬものであったことは確かだ。それら長年に渡って蓄積されて来た不満や怒りを旨いこと利用しようとする試みの一つが『イスラム国』の樹立宣言と言える。『国』を名乗るにはまだまだ早いが、現状に不満を持つ若者らからは一定の支持を受けるのではないか?という思いもある。
いずれにせよイラク・シリアを中心とした混乱は更なる展開を見せ、予断を許さぬ状況であることは間違いない。

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