2014-06-18

アメリカの不始末















他国のことには何かと干渉するが、自分達の不始末を一向に顧みないのがアメリカだ。
アフガニスタンはじめイラクにシリアなどはそれぞれ介入の度合いは違えども混迷を極めている。特にイラクの状況は悪化の一途をたどっているが、アメリカ政府は手をこまねいているだけで無策と言ってよい。オバマは確かに良い人間なのだろうが、良い人間が良い大統領とは限らない。シリアの際も『米軍が介入することは無い』と早々と言い切り、劣勢だったアサド政権側を勢いづかせるきっかけを作り、結果的には更なる混乱をまねいてしまった。
今回のイラクについてもまだメディア発表の段階だが『アメリカ軍が空爆を行うことは無い』とオバマが判断したと伝えている。これはバグダッドを目指し南下中の武装勢力にとってはこの上ない朗報だ。彼らにとってはいつ米軍から空爆を受けるか分からないという心理が働いていたわけで、その心配が無くなってしまえば一挙加勢してバグダッドを落としてしまうかも知れない。武装勢力を牽制する意味では『空爆しない』と決めていても発表しなければよい。黙っていればそれが疑心暗鬼を生み、武装勢力を十分に牽制できる。そのカードをあっさり捨ててアメリカはどこへ向かおうというのか。
混乱の種を蒔き、火に油を注ぐようなことをし続けて来たあげくが『我関せず』という態度では国際社会の信頼を失うだろう。
アメリカにとってみればイラクの混乱で原油価格が上がっても、シェールガスがあるので経済的ダメージは少ないと見ているだろうし、むしろシェールガスを高く売りつけるチャンスだと見ているかも知れない。
いずれにせよ国際社会に於けるアメリカの比重は下がる一方なのは間違いない。

0 件のコメント: