2014-02-28

泡沫














 泡は泡として弾けるのがその本懐というもの。しかし今回の件は巧妙に仕組まれた詐欺事件だろうね。ビットコイン取引大手のマウントゴックス社は運営システムの弱点を突かれてビットコインや現金を失ったと主張しているが、その額があまりにも膨大だ。それだけの額を取引しているというのにあっさりと保有資産のほぼすべてを盗み取られるなんて、にわかには信じられないだろう。しかも会社の民事再生法申請までの動きもどうも不自然だ。ハッカーに盗まれたということにしておいて顧客から預かったビットコインや現金をかすめ盗ろうとする魂胆が見え見えだ。ビットコインはそもそも国家による信用保証が無いため、今回のような件が発生しても警察の調査は及び腰だろうし、国による救済も無い。ようは一時期流行った『自己責任』っていう嫌なヤツで、『欲張ったお前が悪い』と突き放されて終わりだろう。今回影で笑っている人間はそこを利用したのだ。莫大な被害額が出ても国の関与が無い以上、事件に対する追及も甘く易々と逃れられると思っているに違いない。しかも奪い取った額が額だけにしばらく鳴りを潜めて、ビットコイン取引が再び落ち着いて来るまで待つつもりなのではないだろうか。いずれにしても被害者面するマウントゴックスの中にこそ、真の悪党が居ることはほぼ間違いないだろう。

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