2010-12-17

視点


人を切りつけておいて『殺すつもりはなかった』とは、これ如何に?
どうも最近この手の輩が多いね。自暴自棄になり人を害す。『自分の人生を終わりにしたかった』と言いつつ、自分を刺すでもなく腹を切るわけでもなく中高生を切りつける。まったく・・愚かな男だ。
しかし、毎度のごとくニュースではこの男の生い立ちが語られ、同級生と称するものが学生時代の彼の様子を『いつも独りで居た』とか『大学受験に失敗した』などと言うシーンを繰り返し報道して、あたかも彼の人格を視聴者の頭の中に形成させるかのようだ。当然このニュースを見たものは『だからこういうヤツがこんな事件を起こすんだ』と感じてしまうことだろう。確かに誰しも『なぜこんなことをしたんだ?』という動機が知りたいと思う。しかしあまりにも短絡的なこの手法は事実を覆い隠し、本質から外れたところで話を終わらせてしまう無意味さと危険さを孕んでいる。
彼の行動に対する動機が現時点で分からなければ分からないと言えばよい。それでは国民が不安になると言うのであれば『ひとり一人がこの事件について考えるべきだ』と言えばいいだろう。そのほうがよっぽど社会のためになる。そうじゃないか?

0 件のコメント: