会社の大先輩の御母堂が急に他界され、今夕その通夜に参列して来た。
読み慣れぬ経をしどろもどろになりながら読み、そして祭壇にある故人の面影を見ながら思うのだ、『いつか自分もこうやって親を見送る時が来るのだ』と。当たり前のことではあっても、まだまだ先のことだろうと思い込んでいるからヘッチャラでおれるのだ。
どんなことでも時でも、別れの時はつらいもの。あの別れ際の何とも言えぬ感じはいつになっても慣れることはない。昔、波照間島に住んでいたとき、世話になっていた民宿の若大将は『俺は人を見送るのは苦手さ』と言って、港まで送ってくれるとそのまま握手だけしてさっさと行ってしまったものだ。送られる身の僕にとっては、船もまだ出航していないのになんだかあっさりし過ぎじゃない?と思ったものだが、今になると毎日毎日多くの人を見送って来た彼のその気持ちも分かる気がする。
お経を聞きながらそんなことを考えつつ、思い出しつつ、あらためて家族のこと、自分のこと、そしてこれからのことを考える良い機会となりました。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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