2007-10-26

NOVAショック


40万人もいるとされるNOVAの会員達は突然のことに衝撃を受けただろうが、それ以上に深刻な状況に追い込まれているのが外国人講師達だ。今日の報道では4000人もの講師を抱えていたと言うが、それだけの数の人が『次の仕事を』と言って探してもそんなに仕事がある筈もない。ましてや2ヶ月間も給料が未払いで、今後の支払いも見通しが立たないとなれば生活に行き詰まる者が続出する。ウチは妻が外国人講師達のマネージャーをしていたこともありその辺りの事情はある程度察しがつくが、若い外国人講師達の多くはほとんどの者が貯えを持たず航空券だけを持って来日し、数ヶ月働いてやっとこさ資金を得るという構図なのだ。住まいも会社のバックアップがあればこそ借りられるのであって、会社がダメになって家賃が払えず追い出されると、当然次に借りる部屋の家賃を払えず、外国人という理由で会社のバックアップがなければ部屋さえも借りられないという差別を受け、ならば是が非でも仕事を!と言った所で仕事もなく、『こんな国もうたくさんだ!』と母国へ帰りたくても航空券さえ買えないという八方塞がりの状況に追い込まれる。妻によるとNOVAは8月まで外国のサイト上で『講師募集』という広告を出していたそうだ。当然応募する者は会社の状況など知る由もなくだまされて来日する訳でその点から見てもNOVAの姿勢は許されない。実は日本にいる外国人講師の間ではNOVAについて当初から問題が多くあり、元NOVAの講師だった妻の同僚からは揃って『あそこで働いてはダメだ』と聞かされていた。だからこそ英会話スクールの多くは講師募集を外国のサイト上で行ない、面接も当地で済ませてから人を送り込んで来る。そうやって高給に惹かれた何も知らない若者らはまんまと騙されて最低数ヶ月働かなければ転職さえままならない環境に放り込まれる。各国の政府、大使館がどう動くかはこれからだろうが、今のところオーストラリア政府だけが数ヶ月前からNOVAの講師募集に対して注意喚起を促しているだけだ。ともあれ、多額の受講料を納めた会員も気の毒だが、若き夢を日本に託した外国の若者らの希望を踏みにじり、窮地に陥れたNOVAの経営陣の罪は到底贖えるものではないぞ!

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