2015-08-28

命の重み














あの保冷車のコンテナに71人もの人々が詰め込まれていたなんて信じ難い。
恐らくは無理やり押し込まれ、そして扉を閉じられたのだ。機密性の高い保冷庫のことだからやがて人々は窒息し、命を落としていった。死んだ人々は内戦の続くシリアから逃れてきた難民たちだろうということだ。命を賭して逃れてきたというのに、よもやこんな形で命を奪われようなんて考えもしなかっただろう。
それにしてもあまりにも残忍過ぎる。窒息死した人々は狭い保冷庫の中で絡み合い、腐乱していた。
この71人すべてに名前があり、それぞれの人生があったのだ。
一筋の希望を持って着の身着のまま逃れてきた人々を搾取し、殺した者らはそれ相応の報いを受けなばならぬ。しかしそうしたところで死んでしまった者らは蘇らぬ。
この理不尽さはなんだろうか?激しい怒りがこみ上げるが、なんともできぬこの虚しさよ!
もう殺すな!
もう騙すな!
もうたくさんだ・・
なぜ争わずに生きられぬのだ?

0 件のコメント: