2014-08-27

デング熱














埼玉県でデング熱国内感染患者が見つかったそうな。
国内感染者の発見は1945年以来とか。そうか1945年と言えば太平洋戦争が終わった年でもあるので、おそらく南方の戦線からの多数の引揚者の中に感染者がいて、その血を吸った蚊から他の人に伝染したのだろう。今回のケースも10代の患者は海外渡航経験が無いと言うから同じような状況で感染したようだ。と言うことならば、デング熱ウイルスを持つ蚊が蔓延している訳ではないので国内感染者が激増する怖れはないが、将来的には地球温暖化の影響などでマラリアやデング熱の感染者が増加する傾向にあるのかも知れない。
僕がデング熱を発病したのはインドネシア・スマトラ島のブキティンギでのことだったが、確かに40度近い熱があったと思う。今思えば田舎のディスコ裏の半地下の小部屋で、夜通し『ズン!ズン!』と響く最悪の環境の中でも、特にへこたれることなく朝になれば自分で歩いて市場に行き、顔なじみになったオバちゃんのお惣菜を買って帰り、一人寂しくむさぼるように食べてたことを思い出す。あの時はとにかく『食べていれば大丈夫だ!』と信じ込んで、と言うか自分にそう信じ込ませて何とか乗り切ることが出来た。今でも当時、僕の体調を気遣いながら笑顔でお惣菜とご飯をバナナの葉に包んでくれたオバちゃんに感謝している。あの食事がなかったらとても一人では乗り切れなかったと思う。
約ひと月後、マレーシアで妻と再会し再びこの町を訪れた時も僕はオバちゃんのお惣菜を買いに行ったが 、今度は妻がデング熱にやられてしまってね。しかも症状がひどかったのでほんとまいったよ。
そんなわけでデング熱にはひとかたならぬ強い思いがあるのだよ。

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