2008-03-30

起点と帰点


昨夜は3時過ぎまで語らえど語り尽くせず、一旦ブレイクして眠りに落ちる。布団に潜り込んだまでは憶えているがふと、気がつけば外は明るく9時近くになっていた。これほど深く眠れたのは久しぶりだな・・と思いつつ顔を洗っていると鶯がすぐ近くで鳴き始めた。姿は見えないが中庭に凛として響くその鳴き声は僕の身体を通り抜け、少し残っていた眠気をさらっていった。
友人宅に来るといつも昔撮った写真を見せてもらう。その写真は今まで何度も見て来たはずなのに見る度に違うことを感じ、新たな思いに駆られる。写真自体は変わっていないはずだからその時々の自分によって見え方が変わって来るのだろう。不思議なもので写真は時空を軽々と超え、今の思いとその当時の思いとを結びつけ自分自身を再認識させてくれる。その時感じていたことが写真を通してリアルに甦り、そのあまりのリアルさに戸惑うこともしばしばある。なぜ戸惑うかって?だって自分は確実に歳をとり、あの時から変わっているのに当時の思いは今でも新鮮でなんら変わっていないからさ。
螺旋階段を一歩一歩登りつつ時には足元だけを見がちになる。そんなときふと顔を上げ辺りを見回せば、そこには見慣れた風景が広がり自分が存在し、その時の思いが生きている。
友人と写真を見ながら語り合うことで、僕は過去の自分と向き合い、今の自分を認識する。

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