2015-01-09

局面














恐れていたことが現実になりつつある。そうフランスでの銃撃事件のことだ。
今やテロは細分化され、『個』の単位での活動が目立ち始めている。いくら当局が監視対象にしていたところで、これらの個人全てをマークできるはずもなく、すべてを防ぎきることなど到底無理だ。ボストンでのテロの時もそうだったが、兄弟などの数人単位で計画し実行するマイクロテロリズムは露見する可能性が低く、もっとも手強い類のものだろう。しかもひと度実行されればその損害は計り知れない。その上少人数であるがためにテロ実行後に当局により射殺される可能性が高く、犯人たちが殺されてしまえば真相は永遠に謎のままとなってしまう。

彼らはなぜ今回の銃撃事件を起こしたか?
僕はこう思う。彼らはフランス社会への復讐をしたのだ。彼らにとっては「シャルリー・エブド」がムハンマドを風刺する様子が、まさにフランス社会が自分達を差別しバカにしてきたことと重なって見えたのではないだろうか。風刺されたムハンマドの名誉を回復することを、それすなわち自分達の誇りを取り戻すこととして銃をとったのではないか。

言論の自由は必ず守られねばならない。もちろんそうだ。しかしその理念は残念ながら世界共通のものではない。移民の国フランスには様々なものが持ち込まれ、多くのものがフランス社会の中へ融け込んでいった。 だが、融けることのできなかった価値観だけが残り暗黒面の中で増幅されてしまった・・

今後もこのようなことが増えるのではないか。
そうなった時、打つ手はあるのだろうか?

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