人の弱みにつけ込むとはまさにこのことだ。シリアのアサド政権が崩壊するや否やシリアとの国境地帯であり国連監視の軍事緩衝地帯でもあるゴラン高原に軍を進め占領してしまった。イスラエルは当面の間の措置だと言っているが、誰がその言葉を信じるというのか。新イスラエルであるトランプの大統領就任を見越して、そのままイスラエル領にしてしまうつもりだろう。今までならイランが大きく反発するので容易に手出しはできなかっただろうが、ヒズボラへの激しい攻撃とイラン国内への空爆でロシア同様イランも弱体化しており、イスラエルに対して手を出すことはできないはずだ。したたかなイスラエルはそこを見透かしてシリア占領を既成事実化しようとするだろう。この動きに対してサウジアラビアなど中東各国は反発するだろうが、それ以上の実力行使はできないはずなのでイスラエル占領軍が引く理由にはならないと思う。むしろこのイスラエルの動きにトルコがどう反応するかだ。ひょっとするとトルコもイスラエルと同様に安全確保を名目としてクルド人が多く住むエリアに侵攻し占領を試みるのではないかと考えている。以前なら他国を切り取るなんてことは考えられないことだったが、ロシアがウクライナからクリミアを奪い今も東部地域を占領している現状を見れば、 他国もチャンスさえあれば追随しようと考えるのも不思議なことではない。
明らかに世界は動乱の時代へと向かい始めてしまった。遠い地のことだと無関心でいられるのもそう長くは無いだろう。
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